遺品整理で苦労した人は多数!捨てられないものはみんなどうしてる?

2022.01.07

あなたはご親族の遺品整理をしたことがありますか。思い出に残っている品物をどこまで残し、何を処分しますか。取っておきたい遺品はどのように保管しますか。今回は、遺品整理についてのアンケートを分析し、多くの方が直面する課題や遺品を残す基準、処分の仕方、遺品の収納事情について考えます。経験者もそうでない方も「もし自分が遺品整理をするなら」という視点でご覧いただければ参考になることがきっとあるはずです。

遺品整理をしてみて大変だったこと

アンケートでは始めに、遺品整理をしてみて大変だったことを尋ねました。

とにかく整理する荷物量が多い

今回のアンケートで最も多かったのが「整理する量が多かった(30.8%)」でした。回答で頻繁に見かけたのは「元々想像していたよりはるかに荷物が多かった」という感想でした。また、通常の生活をしながらの遺品整理や、遠方に住む親族の家の整理等の影響もあり、何ヶ月・何年もかかったという人も多数見られました。

荷物量の多さからの影響としては「不用品の整理処分が大変」「長い時間が必要」「分別・仕分けが大変」「ごみの量が膨大だった」等が挙がりました。そもそも、処分するのも保管するのも、整理する対象の荷物量が多いとなかなかスムーズにいかないのが現実のようです。

遺品整理は精神的に大変な作業

第2位は「処分か残すか判断しづらい(24.8%)」でした。これは第4位でもある「作業すると悲しくて辛かった(12.8%)」とも大きく関係しています。

故人との思い出が詰まった品、大切にしていたもの、身につけていたもの、手書きの文字や手作りのもの…いくらやむを得ないとはいえども、大切なものの数々を自らの手で処分するのは辛く悲しいことです。「生きた証を捨てるような気持ちになった」「思い出すたび手が止まってしまい涙が出た」という声もありました。

一つ一つを確認して、処分するか残すかの判断をするのには、単純な作業時間だけでなく精神的な意味でも「長い時間が必要だった」という声が多く聞かれました。当然「処分したくないものが多かった」という意見も挙がりました。

遺品整理を業者に頼む割合とサービスのメリット

次に、遺品整理を専門業者に頼んだかを尋ねました。

今回のアンケートにおいて、遺品整理を専用業者に依頼した人は(15.8%)を占めました。心情的・金銭的な理由で実際に依頼する人は大きな割合ではありませんが、一つの選択肢として定着している様子がうかがえました。

特にメリットとして多く挙げられたのは、

  • 割り切って客観的に必要なものだけを残せる
  • プロの手で効率的に作業できる(自分の生活時間を圧迫しない)
  • 個人ではやりにくい大量の廃棄物処理をプロに任せられる

という3点でした。

また、故人の生活そのままの空間から整理を頼んだ人もいれば、親族である程度整理してから業者にお願いした人もいました。

処分したいものの処分方法

続いて、遺品整理で出てきた処分したいものを実際どのような方法で処分したのか尋ねました。

ゴミとして捨てた人が約6割・ゴミ処理場持込は約2割

第1位は「ゴミとして捨てた(50.0%)」でした。日々のゴミ回収等で少しずつ捨てた人がこの回答になっており、徐々に捨てるために、処分したいものをしばらく持っておくのが大変だったという声もありました。

一気に処分したい人は第4位の「ゴミ処理場・資源回収センターに持ち込み(18.8%)」という選択肢を選んでいました。約2割の人が自家用車を使って往復したり、トラックを借りて持って行ったり、自らの手で運び込んでいました。

つまり、上記2つを総合して「ゴミとして自分で対応し廃棄した」人が大部分であるといえます。

プロに任せて処分した人も多い

遺品整理では普段出さない大量のものを処分します。慣れないルールに対応して正しい処理をせねばならず、作業も手配も素人にはなかなか大変です。

不用品回収・処分業者に処分を依頼したり(23.5%)、遺産整理業者に処分もお任せ(12.3%)する方法をとって負担を軽くした人もいました。

可能な限りは「次の使い手」へ

処分したいものをゴミとして処分した人々も、基本的には、できる限り遺品として引き継ぐ・リサイクルする方針をとった人がほとんどでした。

具体的には中古・不用品買取店で売った・親族・友人に譲った・フリマに出品・リサイクルに出す・廃品回収に出す等で、必要とする次の使い手に引き継いだり、新しい製品として生まれ変わる道を選択しました。

捨てられなかったものはどんなもの?

多くのものを処分するとはいっても、遺品整理をしていると思い出の詰まった残しておきたいものは出てくるものです。アンケートでは68.5%の人が捨てられないものがあったと答えましたが、具体的にはどのようなものだったのでしょうか。

第1位は「写真・アルバム」特に家族写真

先ほどご紹介した中に、遺品を「生きてきた証」と表現した回答がありましたが、その最たるものが写真ではないでしょうか。残しておきたい・処分するのがしのびないという両側面ではありますが「写真・アルバム」が捨てられなかったと答えた人は48.9%に上りました。

中でも特に多かったのが家族写真です。次に、結婚式や成人式等の写真・故人が子供の頃からの成長記録写真等が挙がりました。少しおちゃめな回答には、故人の若い頃の恋人との写真が見つかって保管しておきたくなったという意見もありました。

愛用していたものは故人を思い出すアイテムに

第2位は「愛用してきた服・日用品等(30.3%)」でした。そのものを見ただけで在りし日の姿や笑顔が浮かんでくる愛用品を形見として残しておきたいという意見が多く集まりました。

同様に、故人を美しく飾った宝飾品や着物、一緒に時を刻んできた時計、まさに顔の一部であったメガネ等を残したいという人が多いようです。

故人の筆跡や作品も大切な形見に

故人の字に懐かしさを覚えて直筆のメモ・日記を残したり、手作りの作品を取っておく人もいました。そして、作品等は部屋に飾って、心はいつもそばにいると感じて過ごすという声もありました。故人だからこそ残せたものがこれからも心を繋いでいくのは本当に素敵ですね。

捨てられなかったものはどうした?

捨てられなかったものは多岐に渡ることがわかりましたが、それらのものはどのように保管しているのでしょうか。

整理作業をした人の自宅で遺品を引き取る場合が多数

第1位は「自宅内で保管(23.0.%)」でした。同居親族の遺品整理をした場合はそのまま自宅に、別の家の遺品整理だった場合は整理作業をした人の自宅に持ち帰って保管しているパターンです。

ここで多かったのが「持ち帰ったはいいが整理もせずそのままになっている」という声でした。遺品整理という神経のすり減る大仕事が終わって力が抜けてしまったという本音も伺えました。

第2位の「専用のケース・棚に保管(20.1%)」では故人の遺品をまとめたコーナーや箱を作って家の他の荷物と分けている人が多いようでした。また第3位以降の保管場所であるタンス・本棚、押入れ、物置・倉庫、クローゼット等を含め、遺品整理をした人(およびその親族)の自宅で遺品を引き取り保管していることがほとんどでした。

遺品が生活の中で活かされている場合も

故人が大切にしていた服を引き継いで着たり、愛用の食器を使ったりして再利用中の人や、遺品を自宅に飾って故人を思い出す空間づくりをしている人も多数事例がありました。大事にしまっておくイメージが強い遺品ですが、生活の中で活かしていく方法もあるのです。

残したい遺品なのに保管場所が取れず処分する場合も

遺品整理が終わっていざ保管しようとした際、残したものの多さや収納スペース不足等で現実的には全ては保管できず、泣く泣く処分したという声も多く聞かれました。遺品を保管するにはそれなりの場所を取りますが、保管場所の制約のために本当は残したいものを残せないケースが多々あるという悲しい現実が浮かび上がりました。

捨てられなかったものの保管に困った人は多数

保管場所の話でも既に保管・収納スペースの問題が出てきましたが、実際、保管に困った人はどのくらいいるのでしょうか。

アンケートでは捨てられなかった遺品の保管に悩んだ人は38.0%いることがわかりました。約4割もの人が遺品の保管場所を思うように確保しづらかった状況がうかがえ、その大部分が「残したいものに対しスペースが少ない」という収納スペースの広さの問題であったようです。

捨てられなかったものの保管先にトランクルームを利用した?

捨てられなかった遺品の収納スペースに悩む人が多くいましたが、その問題を解決すべく、トランクルームを利用してスペースを確保した人はどれほどいるのでしょうか。

残念ながら捨てられなかった遺品保管のためにトランクルームを利用した人は1.5%と少ないのですが、利用者からはトランクルームが役立っているという声が挙がっています。

遺品自体を収納するだけでなく、遺品を自宅に保管するスペースを作るために自宅の荷物を一部トランクルームに預ける方法もあります。自宅では捻出できないスペースを増やす手段としてトランクルームは非常に役立ちます。

User’s Voice

“数ヶ月の間でしたが、家に置いておくにはスペースがなかったので本当に助かりました。(料金がお得になる)キャンペーンもあったので嬉しかったです。”
(30代・専業主婦)

“予想よりも安く利用できたので良かったです。取り出したいときに取り出せる安心感もあるところが良いです。”
(40代・専業主婦)

“写真等なかなか捨てづらいものは、トランクルームで数か月保管してもらった。時間が経つと、割り切って処理できた。”
(60代以上・会社員)

調査結果を受けてのまとめ

今回はアンケート結果をもとに遺品整理の実情と遺品として残したいものの保管における問題点、その打開策としてのトランクルームの活用についてお話しました。

遺品整理で見つかる大切なものは、故人からの最後の贈り物なのかもしれません。だからこそ、収納スペースの制限で、本当に残したいものを無理に処分せざるを得ないほど悲しいことはありません。

これからも故人をずっとそばに感じられるきっかけとなる遺品。大切なものをずっと持っていられるように、スペース確保の選択肢としてトランクルームがお役に立てるならば、これほど嬉しいことはありません。

【調査概要】

調査対象:トランクルームユーザー調査
回答数:400サンプル
回答期間:2021年12月03日から12月07日までの5日間
調査方法:インターネットによるユーザーリサーチ

PAGE TOP