住んでいるエリアによって収納スペースの広さは変わる?関東・関西の収納スペースの広さとトランクルーム利用実態調査
あなたの家にある押し入れ・クローゼット等の収納スペースはどのくらいの広さがありますか?当コラムではアンケートでこの質問を時々してきましたが、その過程でどうやら収納の広さには地域差がありそうだと気付きました。そこで今回は、関東・関西の2地域にフォーカスして収納スペース事情を比較していきます。ぜひご自身の状況と照らし合わせながらご覧ください。
関東と関西の住環境割合は?
アンケートでは始めに、回答者の現在居住している地域(関東・関西)と住居のタイプを尋ねました。
今回、回答者は関東在住が209名、関西在住が191名でしたが、各地域の住居タイプはどうなっているのでしょうか。
グラフからもわかるように、戸建・アパート・マンション・その他の住居タイプの割合は、関東・関西でほぼ同じ比率になっていました。両地域ともマンションが約半数を占めて一番多く、続いて戸建が3割強となっています。
住居タイプの比率が似ているので、これから掘り下げていく「収納の広さ」については、住居タイプによる影響ではなく地域差を反映しているといえるでしょう。
収納スペースの大きさは関東の方が広め
早速、各住居の収納スペースの広さについて傾向を見ていきましょう。各地域、どのくらいの広さの収納が多いのでしょうか。
関東・関西とも一番多いのは約3畳
関東・関西とも、第1位は「約3畳」(関東17.2%、関西20.4%)でした。両地域とも約2〜4畳がボリュームゾーンになっていて、関東が49.8%・関西が56.0%を占めました。つまり、約2〜4畳のボリュームゾーンの家が約半数と考えると良いでしょう。
約5畳以上の割合の差に注目!
グラフでは収納スペースが狭いほどグラフの色が赤味が濃くなっているのですが、関東のグラフより関西のグラフの方が色の濃い部分が多く、関東のほうが収納スペースが広い傾向でした。
特に顕著なのが、ボリュームゾーンより広い約5畳以上の占める割合です。関西では約5畳になると割合が大幅に落ち、約5畳以上の占める割合が28.8%で、関東は35.9%となりました。
なお、今までに行った別アンケートでもやはり関東の方が広いという結果になってきました。
1畳といっても物件によって江戸間(9.27m2)・京間(10.94m2)の違いが影響する部分も考えられるため、関西の場合厳密には畳数の数字より少し広めである可能性も考えられます。
家を選ぶとき収納スペースは重視する?
続いて、家を選ぶ場合の視点として収納スペースを重視するかを尋ねました。
どの地域も約65%が収納スペースを重視
家選びで収納スペースを重視する人は全体として65.3%で、地域別では関東65.6%・関西64.9%となりほぼ同じ割合でした。
しかし、割合は同じでも、関東・関西それぞれの意見を読んでいくとそれぞれのカラーがあり、地域差が大きく面白い傾向となりました。
関東は収納の有無と設置場所を重視する傾向
関東で家選びに収納を重視する方の視点としては、収納があるかどうか・どの部屋にあるのかを重視する人が多く、ウォークインクローゼットやキッチン・水回りの収納へのニーズが高い傾向にありました。
また、かさばりやすい服と布団の収納が欲しいという意見も多く挙がりました。
関西は今持っているものを収納できるかを重視する傾向
関西は、今自分が持っている特定のものを収納できるかを重視して選ぶ方が多く、その対象となるものが多岐にわたる傾向にありました。関東でもあった服・布団はもちろん多いのですが、書籍、子供用品(特におもちゃや学用品)、趣味のもの等、家にある大事なもの・気になっているものがきれいに入る広さ・形状であることがポイントでした。
収納に悩んだ場合の解決法は?
次に、実際に生活する中で収納に悩んだ時にどのように解決しているかを尋ねました。
関東は「今ある収納を最適化」関西は「収納場所を増やす」傾向
グラフから分かるように、関東・関西で解決法の項目に大きな差はなく、第1位の「断捨離をする」が突出していました。
しかし詳しく見ていくと、関東では既存の収納環境でやりくりする傾向が強く、いまある収納スペースの収納内容を見直して仕切りや小さな棚等で機能性を高める、ネット等で知った収納方法を取り入れる等が多く見られました。
一方、関西では収納できる場所を増やしていく傾向にあり、家具や収納ケースを増やす、新しい収納の仕組みを作る等の意見が頻繁に見られました。
今回のアンケートと今までの調査から、この傾向が出る理由を考察すると次の3つが考えられます。
- 収納スペースは関西の方が狭い傾向
- 家の広さ自体は関東の方が少し狭い傾向(特に都市部)
- 考え方・価値観の地域性
つまり、収納の広さ・家の生活スペースの広さのバランスから、必要最低限の収納の広さがあると感じるかどうかで対応方法が変わっている可能性があります。
コロナ禍を経て新傾向!収納ブームでつっぱり棒が大流行⁉︎
実は、当コラムでは度々「収納に困った時の対応方法」を質問してきましたが、今回、年末年始を経て今までと違う傾向が急に現れ始めました。
それは「収納ブーム」とでも言うべき傾向です。コロナ禍でおうち時間が長くなり部屋の整理等をする人が増えましたが、長い期間を経てひと通り落ち着いてきて、更なる機能性アップ・おしゃれな収納等に興味を持つ方がぐんと増え、そこにテレビやインターネットで紹介している影響が顕著に現れているようでした。中でも大流行しているのが次の2つです。
- 整理収納のプロや達人等の収納方法テクニックを学んで活かすことが流行
- デッドスペースを活用し「つっぱり棒を使った収納」が大ブーム
特につっぱり棒というキーワードは驚くほど頻繁に登場しました。浮かせる収納という表現もありますが、空間に棚を作ることで新しい収納スペースを生み出し、見せる収納としておしゃれに使う人も多いようです。新たに家具を置くより場所を取らず撤去もしやすいこともポイントです。大手ホームセンター等でも、つっぱり棒収納を多く展開しているようです。
“ネットを見て、クローゼットを仕切る方法などを探します。”
(30代・会社員)
“インターネットで(検索して)DIYやアイディア収納を実践して解決するようにしています。”
(40代・会社員)
“突っ張り棒を使い、クローゼットの上のデッドスペースに収納を作っています。他にも洗面所やトイレなどのデッドスペースを見つけ、突っ張り棒を使って収納スペースを確保しています。”
(30代・主婦)
“無駄な空間を探す。意外と天井近くに無駄なスペースがあったりするので、つっぱり棒で置ける場所を増やす。”
(20代・専業主婦)
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以前の調査でも収納の悩みへの対応方法を調べてまとめています。特に直近の傾向がわかる記事を2つご紹介します。こちらも是非ご覧ください。
【トランクルームに関するアンケート】コロナ禍におけるトランクルームの使い方の変化
アンケートで判明!リモートワーク時にありがちな問題とトランクルームの有効利用
収納スペースが足りない場合のトランクルーム利用は?
多くの方が自宅での収納スペース確保に工夫を重ねているようですが、トランクルームの利用という対処法を考えた人はどのくらいいるのでしょうか。
トランクルームを検討した人は15%
トランクルームを利用しようと検討した人は15%でした。困っていてもトランクルームの利用までは考えずに自宅でなんとかしようとする人は多いようです。
では、トランクルームを検討した人の中で実際使った人はどれくらいでしょうか。
トランクルームを実際に利用した人は25%
トランクルームを実際に利用した人は25%でした。多い数字ではありませんが、それでも当コラムのこれまでの数値よりはアップしてきています。収納について関心を持つ人が増え、トランクルームにも興味を持つ人が増えてきた可能性があります。
では、トランクルームを利用している人の地域ごとの割合はどうでしょうか。
トランクルーム利用者の地域比
実際にトランクルームを利用した方の地域を調べると次のようになりました。
今回の調査では関東66.7%、関西33.3%の割合でトランクルームを利用していました。
元々郊外に多かったトランクルームが近年はニーズの高まりとともに関東都市部にもどんどん増えてきていること、屋内型・トランクルーム専用の建物等多様なスタイルの店舗ができていること、収納に注目するようになった人が増えたタイミング等の条件が重なり、関東で利用者が増えていることを反映しているとも言えそうです。
トランクルームを使った人の意見
ここでは、実際にトランクルームを利用した方の声をご紹介します。
“利用してみた感想は、契約して良かったと思っています。理由は年間利用料を払えば荷物が預けられ家のなかが整理できますし、なかの荷物が必要になればいつでも出し入れができて便利だからです。特にコロナ禍になり家族の在宅時間が増えた現在では、トランクルームを契約しておいて本当に良かったと思っています。ありがとうございました。”
(40代・専業主婦)
“やはり何かしらスキー用品などの大きなものは、こういう所でないとかなり厳しくなりますので部屋も少しゆとりが持てて、前と違って友人も呼べるようになりました。”
(40代・会社員)
“頻繁には使わないもの、捨てられないものなどを大量に保管できる点はすごく便利でしたし、温度や湿度管理もされているので保存状態などで心配することもなかったです。”
(40代・WEBエンジニア)
調査結果を受けてのまとめ
今回はアンケート結果をもとに関東・関西を比較しながら収納事情・トランクルームの活用を含めてお話しました。
収納事情の地域性はあまり考えることがない分野だったと思いますが、家の居住スペースや収納スペースの広さに加え、土地柄や価値観という要素も加わるので奥深く面白いトピックスですね。
どの地域でも収納のやりくりが大変であることは変わらず、その解決法としてトランクルームが役立っている場合もあります。収納スペース確保に困っていたら、あなたも是非、トランクルームを選択肢として加えてみてはいかがでしょうか。
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以前の調査でも住環境・地域による収納事情を比較しています。こちらも是非ご覧ください。
住環境によって収納スペースの広さは色々!今の収納スペースに満足しているか調査
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【調査概要】
調査対象:トランクルームユーザー調査
回答数:400サンプル
回答期間:2022年1月17日から1月21日までの5日間
調査方法:インターネットによるユーザーリサーチ